2018年2月18日日曜日

ゲストに森内俊之九段を迎えて

日本将棋連盟専務理事 森内俊之九段を迎えてのトークライブ。
理事職で多忙の森内九段は、その影響かどうか「だいぶ痩せました」と、でも体調が悪いわけではなさそうで、いつもの笑顔を見せてくれた。

受けの棋風と言われる将棋と同じように、今回のトークライブで丁寧に全てに応対をする森内九段は懐が広く、偉大であるのに無限な柔らかさを抱え何もかも受け止めてしまう大きな躯体は、雄大なアルプス山脈のような父性を感じる。将棋界の父親だ。
女性参加者が多いのはそのためだろうか?

北尾まどか女流とは十数年来の仲ということもあり、その親密感を借用させてもらい、トークライブを進めることができた。

準備に余裕があったので簡単に打ち合わせを行い緊張をほぐす。
永世名人資格保持者に何をさせてしまったのだろう・・
嫌な顔一つせず、楽しんでくれる様子は、やはり子ども相手の父親のようでもある。

トークのほうは YouTube 動画を見ていただければ、お分かりいただけるかと思います。森内九段らしさを堪能することができます。

「何書きましょうかね?カレーに関することにしましょうか。」と言い、ご自身で書かれたフレーズです。(強要していませんよ。いや、期待のプレッシャーは掛けなんかましたけど。北尾先生がw)

なんかほっとする。なんか安心する。
そんな森内九段の笑顔に平和を感じる日曜の朝となりました。
これが、これこそが「流れは完全に森内」なのだろう。

午前のトークライブを終え、午後のプレミアムカレー会に向かうこととなり、私が現地までの案内役を務める際には、小柄な私に代わって森内九段自らが大きな体で大きく手を振りタクシーを止めてくださいました。そんなこともサラッとこなす森内先生は、大きな男という言葉がぴったり。

この大きな船に身を委ねて、大河を下り、大海に向かおう。
もっともっとスケールの大きい世界が見えるかもしれない。
私は確信した。そして多くの人が確信している。


(文 @totheworld)


2018年1月12日金曜日

「第7回女流棋士の知と美」を支えるライブプロダクション

昨年末に行われた第7回女流棋士の知と美 (2017.12.18) において、様々な事情が重なり合い、ライブプロダクションの依頼が私のもとに来た。

ライブプロダクションとは、当日の舞台上の動画撮影と劇場内での中継である。
将棋の中継で欠かせないのは天井から吊り下げて盤面を映す、通称天カメだ。加えて、対局者の表情を映すためのカメラがあったほうが迫力がある。舞台全体も抑えておく必要があるし、解説者の映像も必要である。複数のカメラを上手く設置しなければならない。それだけであれば、それほどの苦労は無いのだが、これらのカメラの一部は舞台上のスクリーンに投影して、リアルタイムで観客に見せなければならない。具体的には「天カメ+対局者二人の様子」:計3つの映像ソースを1つの画面に合成してプロジェクターを通してスクリーンに投影するという作業をしなければならない。

ここで二つ懸念があった。
ひとつは、1画面+2ワイプを行ったことが無い。ということ。1画面+1ワイプは経験があるが、更にもう一つ映像ソースを加えることができるのか。
もうひとつは、3画面構成をしながら、現状スペックのPCで問題なく動き続けることができるか?ということである。
この二つは、結局のところPCのマシンパワーに依存するところが大きい。

HDMI ソースを USB 経由でPCに取り込み、1画面に収まるように合成編集し、それをリアルタイムで流す。これだけで相当なパワーが必要そうに思われる。

その前に、どのようなソフトウェアで合成すればよいのか全く分からなかった。ねこまど将棋チャンネルでは OBS (Open Broadcasting Software) で映像合成を行い配信を行っている。今回はそれをそのまま使ったのだが、残念ながら欠点が一つあり、配信プレビュー画面において、「メニューバーが消えない」のである。よって、いくぶん残念なものの、現場で投影された画面の上部にはメニューバーも投影されている。
有償版の xsplit であれば出来たかもしれないが、依頼が来た時にはすでに1週間を切っており、新しい試みをしている余裕はなかった。

ビデオスイッチャーの導入も考えたが、1ワイプまでは機器側でできるものの、2ワイプ可能なスイッチャーが安価で購入できそうになかった。故に、ソフトウェアでの合成編集となった。PC のパワーが不安だ。


事前に構成図を書き、構想を練る。下見に行けないので当日素早くセッティングできるように頭に叩き込んでおかなければならない。

なお、前回(第6回)は囲碁将棋チャンネルさんが全てのライブプロダクションを行っており、銀河将棋チャンネル(有料)にて閲覧することができる。
彼らはプロであり、こちとら素人で私一人である。無論、プロ機材は一切なく、民生機器で全てを乗り切ろうとしている。幸い、当日は二人手伝いが加わり、素早くセッティングすることができたが、戦力不足は否めない。

ただ、最悪、天カメ(対局者ワイプ無)だけの投影であれば、カメラの映像をプロジェクターに直接繋いで映せば良いから何の手間も無い。

セッティングにおいて、[カメラ] - [HDMI-USB変換] - [PC] において、クセ(相性)みたいなものがあり、里見カメラを当初の予定とは違う機材を使用した。会場のライティングの関係で、どうしても赤い映像になってしまい、最後は調整しきれなかった。


また、スタジオではなく舞台でやっていることもあり、カメラは固定せざるを得ず、対局者がフレームから外れるということもあったが、致し方ない。

100点満点ではないが、ベストエフォートで頑張り、そしてPCも落ちることなく終わることができた。この様子なら、同時生配信も可能だったかもしれない。落ちるのが怖いけども。

なお、後日配信用に映像を編集している。

舞台後方のスクリーンには、天カメ映像と解説用将棋ソフトを切り替えて投影している。
解説者は、天彦名人と斎藤七段。なんて豪華なんだろう。そして、読み上げは急きょ頼本女流が担当している。

配信用動画は対局前の対局者・解説陣からの見どころコメント、対局後の対局者コメントも収録している。見どころが多い動画に仕上がっていると思います。加えて、対局前のトークショーも編集して配信動画に仕立てている。

さあ、どうすれば、この動画を見ることができるのか?
それは、後日、ねこまど将棋教室から発表がある予定です。
お楽しみに。

(@totheworld)

2018年1月3日水曜日

2018.2.18 [イベント] 森内俊之九段トークライブを開催します

森内俊之九段 ・ 将棋連盟理事をねこまど将棋教室にお迎えし、トークライブを開催します。開始から30分のみ YouTube Live で生放送します。残りの時間は、オフレコな話やカレースプーンを持ってツーショット撮影会をしたりします。


以下より確認し、お申込みください。
 https://nekomado.wixsite.com/shogi-channel/2018-moriuchi


衝撃のフリークラス宣言から、現在は将棋連盟理事として将棋界を背負われている多忙な森内先生に、定番の話題から最新の事情まで色々とお話を聞いていきたいと思っています。「10の質問コーナー」もやろうと思っています。
バックギャモンやポーカーについても聞いてみたいですね。

トークライブ終わりには色紙や扇子のサイン会(別途有料)も行います。

お近くの方はぜひ、お越しください。
遠方の方は、ねこまど将棋チャンネル放映にてお楽しみください。




2017年12月30日土曜日

吉田将棋碁盤店に行ってきた

駒doc. の取材があるというので同行してビデオカメラを廻してみた。
前々から興味はあったのだけれども、いかんせん、遠い。

数時間にわたるインタビューを十数分にまとめたものを YouTube で公開しました。


見どころは良い盤の見分け方だろう。
脚の機械彫りはチェックすべきポイントだ。

良かったら動画見てください。

2017年11月15日水曜日

第七回 女流棋士の知と美

里見咲紀 女流初段の指導対局があるというので "客" として参加。
ついでに動画を撮影。
里見さんは指導対局の後、撮影の仕事があるということで指導対局会が始まる直前の合間の時間に動画を撮りました。



教室はカメラ的には暗い空間なので、明るいレンズを使う必要があります。
それでも暗いのだけど致し方ない。

にしても、咲紀さん美人過ぎて困ってしまいます。
指導対局の方は、超攻め将棋で悠長な駒組みを許してくれないという速度で攻めてきます。怖い怖い。

知と美が楽しみですね。


2017年8月21日月曜日

配信のメモ

配信に関して備忘録的な。
生配信は簡単なのだけれども、月に1回なので結構忘れることもある・・

基本構成は、Windows PC + OBS + Wifi (4G LTE) で、これに機材を足していく。

一番安定して動作するのは、
 映像 : JVC Everio (HDMI Out) -> AVerMedia AVT-C875 -> PC In
 マイク : マイク -> Yamaha AG-06 -> PC In
の構成。
AVT-C875 は少しクセがあるが、一度、ちゃんと動作しだすと安定している。
音声(映像)の遅延も発生しない。
マイクは雑音が入らないのが良い点だが、マイクから離れると声を拾わない。

映像を SONY NEX VG-10 (HDMI Out) にすると映像が少し遅れてやってくる。
これは OBS の設定で調整可能ではある。

Vol.20 では、Zoom Q4n を使ってみた。今まで記録用としてしか使っていなかったが、HDMI Out があるから試してみたかった。Zoom Q4n は超広角、録音音質も良いのでライブステージを記録撮影するには最適である。

HDMI 機器の場合、HDMI Out の時、映像だけではなく音声も出力しているはずで、OBS のゲージでも音声が入っているのが分かるが、Vol.20 の冒頭では実際には音声が配信されなかった。PC のマイクをオンにして配信を再開した。結果としては、これが Zoom Q4n からの音声のオンにもなっていたようだ。配信映像を見返してみると、音声は Zoom 品質のようだ。

戸辺七段の回ではガンマイク RODE NTG2を使った。さすがの音質。大きいので固定ではなく音声担当が上から拾うのが良いが、我がチームは人がいないので据え置きで使った。マイクが映像に写り込まないようにする工夫が必要。

RODE NTG2 を AG-06 に通して SONY NEX VG-10 に外部入力させると大きくノイズが出る。ホワイトノイズの比じゃない。S/N比がおかしくなったかのよう。
しかし、同じように Zoom Q4n に通すとノイズが出ない。
NEX VG-10 の不具合化と思い、ADZEN SMX-10 に変えて外部入力してみると問題ない。ADZEN SMX-10 を Zoom Q4n に入れても問題は無い。
AG-06 の不具合かと思い、電源を変えたり、ケーブルを変えたりするが、AG-06 + SONY NEX VG-10 の構成でのみ大きなノイズが発生する。相性だろうか。
RODE NTG2 から直接(AG-06を通さず)、SONY NEX VG-10 に外部入力するのは試していない。変換コネクタを持っていないからだ。

Vol.20 では、写真を見ながら話をするというスタイルで、この写真をどのように配信に乗せるのか、いくつかの方法があるのだけれども、別ウィンドウ、ゲームソースなどがなぜかうまく作動せず、Web の別画面をキャプチャーするという方法で行った。だが裏では、なぜかセカンドスクリーンが認識されず、メインスクリーンを北尾先生に操作してもらい、セカンドスクリーン側に OBS のウィンドウを持っていき私が操作した。

自宅での準備と、ねこまど教室に移動してからの動作が違う事も度々。
生配信には苦労が尽きない。

次は YouTube + 他のストリームという二重配信を試してみたいと思っているのだが、アップロードが 4G LTE で足りるかどうか少々不安。実際、上りで 500M も出れば上出来で、実際にはその半分以下だったりする。配信用PCのスペックは十分なので、いずれはトライしてみたい。ねこまど将棋教室に光回線が入ればできるのだろうけども。

なお、配信用の機材は全て私物持ち込みである。
そのため、私は毎回スーツケースで移動している。移動放送局。どこからでも、そこそこの画質と音声で配信可能である。

2017年7月25日火曜日

[観戦記] 北尾まどかの戦い マイナビ女子オープン一斉予選 2017.7.22

梅雨明けしたばかりの東京は、それでもなお湿った重い空気がじっとりと肌にまとわりつく。2017722日土曜日、東京 竹橋は熱気と冷気が入り混じることになる。マイナビが主催する将棋マイナビ女子オープンのタイトル戦は、獲得すると<<女王>>の称号を得ることができる。女王とは、なんとも艶めかしくも輝かしい響きだろうか。

この日は、女流棋士、予選を勝ち抜いたアマ選手が本選トーナメント入りをかけて一同に会している。将棋の対局には珍しい「公開対局」の形式により、観客が見守る中で複数、同時に対局が行われることもあり、多くのファンが会場に駆けつけ会場は期待と熱気に満ちている。

いよいよ会場の準備が整い、対局に臨む女流棋士達が一斉に入場し、ここが女の戦いの場であることが認識される。空気は一変する。それは女流棋士達の表情である。ある者は力強く、ある者は伏し目がち、ある者は怯えたようにも見える顔で観客の前を進んでいく。その様相から感じることは、これは熱き戦いではない、「これは冷徹な戦いだ」ということである。ここは冷たい刃を抱えて挑む、生きるか死ぬかの戦場なのだ。

[対局会場入り口]


午後には、北尾まどか女流二段の対局も行われる。
対局の前には「対局スポンサー」の記念撮影がある。この対局スポンサーという制度は、該当の対局にファンがスポンサー(お金を払って)をして応援するというユニークなもので、ファンが棋士を直接応援する数少ない手段の一つでもある。対局者の二人とスポンサーとで写真を撮影するというサービスもある。これは対局前に行われることもあり、何か不思議な光景。なぜなら、対局者は対局相手と顔を合わせ、スポンサー含めて3人で和やかに写真に収まらなければならないからだ。その後、30分もすれば対峙して戦っているというのにだ。

さて、ねこまど将棋チャンネルとしては、この制度に一枚嚙まない訳にはいかない。対局者との撮影の際に小道具を持ち込んで撮影したのが、この写真。そう、我らは「ねこまど将棋チャンネル」チームなのだ。

[チームを代表して記念撮影 / 田中沙紀さん了承済み]

北尾まどか女流二段の対戦相手は、チャレンジマッチから勝ち上がってきた田中沙紀アマ。激戦の予選を勝ち上がってきていることもあり実力は折り紙付きだろう。さて、どのような棋風なのだろうか。

両者、気合の入った面持ちで盤を挟み挨拶を交わす。振り駒は歩が三枚。北尾女流の先手で対局が始まる。初手2六歩。居飛車宣言。対して後手は、6二銀。後手はそして、3二金、1四歩、5四歩と時間を使わずに駒を進める。用意してきた作戦は角交換を拒否しての相掛かり調の力戦か。(本局の棋譜は公開されていないため、本記での全記載は割愛します。なお中継された貞升-田中も同様の序盤駒組となっている)
 
[後手の駒組み]

変則的な出だしに北尾女流は慎重に時間を使う。相手の真意を確かめるように少しずつ盤上に広がる海に潜りだす。棋士が前のめりで揺れながら考える様は、ダイビングでゆっくりとフィンを掻くのと似ているのかもしれない。呼吸を整えながら意識を集中し、深く深く、さらに深く、浮力に逆らい海溝を下り、暗闇の先に光る地球の核をめがけて。
両者の駒組が落ち着く30手頃には、先手だけ既に17分もの時間を費やしている。盤側から見ていると些か不安になる。持ち時間30分、秒読み60秒という早指し棋戦は当然時間が少ない。

中盤は相居飛車らしい一進一退の小競り合いが続き、65手付近から均衡が崩れそうな局面になる。いわゆる終盤の入り口と言われる局面だ。この頃には後手も時間を使い切り秒読みに入る。後手の形勢がやや悪くなりかけそうな局面に差し掛かり、田中アマは小首を傾げながら前傾姿勢になり、時折、「いやぁ」と声を漏らす。それでも未だ形勢判断は難しく、両者綱渡り、一歩間違えると奈落の底。この状況でも対局者は将棋という名の舞台の上で、舞を踊り続けなければならない。一方が倒れるまで。

69手目、北尾女流は4五歩をグリグリグリと盤にめりこむように指す。この“グリグリ“は、いわゆる「指しやすい」とされる局面で現れる。後手の堅陣から金を離し、攻め込む糸口が見える局面を作り出す、盤上この一手。先手、やや指しやすい。

北尾将棋は引かない将棋とも言える。攻めでも守りでも相手の主張を受け入れない。本人は攻めが好きというが、いや違う、突っ張り将棋だ。自ら進む道を切り拓くが如く、盤上でも主張を続ける。「こっちのほうが良くないですか?」とでも言うように。

本譜、巧みな受けからの反撃で駒得し、先手良しとなるものの、後手は丁寧に大駒を遠ざける守りの手を指し続け、同時に堅陣を再構築していく。後手は歯を食いしばってという表現がぴったりの苦しい受け方だったものの、やがて3筋には銀金金金と縦に並ぶ壁ができ、2筋の玉を堅固に遮蔽する。

[後手 金銀タワー]

先手からは手掛かりを作るのが難しく、残念ながら角2枚と龍が遊んでいる。駒得が生きない模様となり、1手ごとに後手からじりじりと小駒で迫られる先手はやがて守勢となる。130手、150手・・・・それでも簡単に土俵を割らないのは、観戦している私たちを意識してか。最善の受けを続け、粘り強く指し続ける。これは公開対局、そう簡単に投げることはできないという思いもあるのだろう。周囲の対局は徐々に終わっていき、本局と隣の長沢-北村戦の2局だけ残される。長沢-北村戦は相穴熊の戦いらしく、長い長い終盤となっている。私が座った場所からは、北村桂香女流初段が小さな体を揺らしながら懸命に指している様子が見える。隣も秒読み、こちらも秒読み。時折、記録係による秒読みのカウントがシンクロする。

長く苦しい1分将棋が続いた末、先手玉は引きずり出され前後から攻められ、一方の後手玉は攻めが届かない場所で鎮座している。両者秒読みに入ってから100手を越す大熱戦もついに終わりに近づいてきている。

後手、174手目に7五桂と王手をかける。いよいよ難しい。
少考、少し頷き、そして「負けました」と明瞭な声で先手が投了する。後手の着手から先手投了までの時間は30秒足らず。最後を待つ僅かな時間は全ての指し手が凝縮される時。私には永遠にも感じられた。
感想戦で先に声を出したのは北尾女流。田中アマも疲労困憊の様子。勝者はすぐに次の対局が控えている。簡単な感想戦を終え、駒は駒箱に仕舞われ、礼をして対局は静かに終了した。


以前、長沢女流から「みなさん、まどかちゃんのファンなんでしょ。羨ましいわ。」と言われたことがある。社団戦でチームを組み、ねこまど将棋チャンネルというインターネット放送を始めた。「ねこまど将棋教室」の場で楽しむために集った仲間は、北尾まどかのファンというよりは、北尾まどかが繰り出す次の一手を面白がる人たちかもしれない。便乗して自分たちも楽しんでいる。改めて応援するというのは気恥ずかしさもあるが、それでも気持ちは持っている。メンバー一同、北尾まどかの人生を応援している。それがまた次の夢に繋がっていく。その夢の話は、また別の機会に。

11回マイナビ女子オープン一斉予選が終わり、本選トーナメントの組み合わせが行われた。タイトル挑戦には、まだまだ勝ち進まなければいけないのだ。北尾女流を破った田中アマは、貞升女流に敗れ本選入りを果たすことができなかった。小野ゆかりアマが唯一アマチュアで本選入りを果たしている。ねこまど将棋チャンネルに出演した女流棋士からは、香川愛生女流三段、長谷川優貴女流二段が次へと駒を進めた。トーナメントを勝ち上がり、加藤桃子女王に挑むのは誰となるのか。

[マイナビ女子オープン]

観戦を終えて、ねこまど将棋教室へ。
今日は「ねこまど1日道場」と称して自由対局の場としている。北尾先生の留守を預かるのも社団戦メンバーだ。多くの来客を迎え、運営、お客さんの相手にと奮闘していた。
決勝局を少し見届けた後、私は竹橋から四谷に向かった。既に北尾先生が教室に戻っており、多くの将棋仲間が真剣に将棋を指す姿を暖かく見守っている。将棋がそこにあれば、人が集まり将棋を指し、誰しもが自分の将棋に熱中する。我を忘れて目の前の一局に没頭する。将棋というのはそういうものだ。のめりこむのが礼儀だ。

[ねこまど1日道場]

夜になり、#シタチューから中華料理を買ってきてビールを飲む。即席の宴会。初めて会った人たちとも将棋の話題で盛り上がる。楽しいひと時。結局、散々飲んで、散らかして、ちょっと片づけて帰宅。ここが楽しい場だから、私たちはついつい甘えてしまう。いつも何とお礼を言ってよいのか分からない。だからまた足を運ぶ。

帰宅途中で北尾先生からお礼のメッセージを受け取る。いやいや、お礼を言うのは私の方ですよ。真剣に将棋を指す姿を拝見させていただき、その後、教室で遊んだ。こんな楽しい日はそうそう無い。だから今日の日を観戦記として残しておきたいのです。私は楽しい記憶を紡いでいきたい。誰かの歌から拝借するなら、縦の糸は将棋で、横の糸は将棋を楽しむみんな。その織物の図柄は北尾まどか考案です。一人では成し遂げられない大きな大きな織物が完成するとき、2017年初に語ったあの言葉が思い起こされるでしょう。

[将棋で世界征服]

長い一日が終わる。
でも戦いは終わらない。
女流棋士 北尾まどかは宣教師ではない、終わりなき戦士である。誰かが見ていようともいまいとも常に戦っている。だが忘れないで欲しい、それは孤独な戦いではない。取り巻く全ての人が一緒に戦っているということを。将棋を愛する人たちの夢を乗せて。
Go Fly and Fight, Madoka!


( @totheworld)