将棋の神様っているのだろうか?
万物に神を宿らせたくなる故か、あるいは将棋の無限性は神なら解明していると望むからか。
いずれによせ私は神様はいる、と思っている。そして、その神様は勝負に辛い。
社団戦ねこまどチームは2年目を迎えた。
ほとんどのメンバーが2年目も参加し、そして、欠員分として新しいメンバーを迎えた。
ねこまど1期生は、大変厳しい5部の戦いで白星を挙げることなく終わったメンバーもいたが、
今期、1期生は全員白星を勝ち得ることができた。神様は見ていてくれたのだ。
新しく入ったメンバーも続々と勝ち名乗りを挙げていった。
最後に残った K 氏は、最終節にこれまでの全てを賭けることとなった。
前節から今節まで酒断ちもした。
最終節3試合で K氏のチャンスは2試合。
初戦は上位争いをするチームで、実力的には勝つのが難しいチームだ。
実際、主将以下6将まで負け、7将のあっこさんが唯一の白星を逆転勝利で成し遂げた。
それは、あっこさんの社団戦初勝利の瞬間でもあった。
2年目の最終節で勝ち得た白星。
チームみんなで喜んだ。
次の2局は6部(赤白)のみ存在する赤白交流戦である。
K氏は交流戦2試合目の出場である。
1試合目はメンバーの対局を見守る。心なしか落ち着かない感じを受ける。
2試合目。
先方の7将がおらず、こちらの不戦勝が確定している。
K氏には自力で勝ってもらいたいので 7 将には指定しない。
自力でもぎ取るんだ。
社団戦は 30分30秒で行われる。
レベルが高くない私たちにとっては十分な持ち時間だ。
稀にお互いに秒読み将棋となることもあるが、だいたいは双方時間を残して終わることが多い。
K氏の対局は、かなり突然に終わった。
まだ終盤の入り口あたりで時間もたっぷり残っていたはずだ。
こういう場合、いくつかのパターンがある。
相手が子供の早指しで勝負が早く終わるパターン。
もう一つは、どちらかが反則手を指してしまうというパターン。
今回は後者で、K氏は負けてしまった。
当然悔いが残るであろう。
その気持ちはとても分かる。
この1年弱一緒に頑張ってきた仲間でもあるから、自分の事のように悔しさも感じる。
そっとしておく、という選択肢もあるかもしれない。
しかし、私は心を鬼にして、このブログに認めたいと思う。
この負けを忘れてはならない、と。
1期生も数々の悔しい思いをして、2年目に繋げた。
だから、今期のことを忘れず、次の6月の開幕日まで忘れることなく将棋を続けるんだと。
大丈夫、傍らにはたくさんの仲間がいる。
僕たちは、社団戦の全ての対局を終え、浅草寺にお礼参りに出向いた。
おみくじで凶を引いたのは、今日初勝利をしたあっこさんだった。
でも、今は笑いで満ち溢れている。
カラオケに行き、
最後に私は今年を象徴する歌として、スキマスイッチの「全力少年」を選んだ。
みんなで歌った。
これまでも、これからも全力だぜ。
ちょっとだけ時間が残った。
あっこさんが、どうしてもというので1曲入れた。
「誰でも知っている曲だよ」
といって画面に映ったのは、中島みゆきの「時代」だった。
1975年の歌謡曲である。
小学生主将のあやちゃんは分かるはずもない・・
それでも僕らはみんなで合唱した。熱唱した。
「こんな時代もあったねと、いつか、笑える日がくるわ。」
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いやいや、今、この瞬間、みんな楽しくて笑ってるから。
負けたって、全力で将棋を楽しんで、笑ってるから。
最強のチームメンバーで社団戦に挑んで、楽しくて楽しくて、みんな笑顔だから。
「まわるまわるよ 時代はまわる
よろこび悲しみ繰り返し
今日は別れた恋人たちも
生まれ変わって めぐりあうよ」
恋人って何だ?将棋か?将棋が恋人?
なんだか色気ないなぁ。冴えんなぁ。でも楽しいなぁ。
締まったのか、締まってないのか分からないまま3時間半にも及ぶ打ち上げが終わった。
これで第27期ねこまどチームは解散。
生まれ変わって第28期ねこまどチームとして始動するのは、年が明けてからであろうか。
この絆がある限り、めぐりあうであろう。
そういうめぐりあわせを仕切っているのも神様じゃないだろうか。
だったら、私は神様を信じたい。
勝負に辛い将棋の神様よ、
でも来期は全勝させてくださいっ!!!
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