2015年11月18日 東京では雨が降っている。
特に変わったことのない、ありきたりの平日、いつもの水曜日。
夜となり、続々と四谷に向かう者たちがいた。
この日を Reboot として定めたのは清家 共同リーダー。
Reboot (再起動) とは、社団戦ねこまどチームの再結成を意味する。
いや、収集の号令が飛んだ10月初旬の時点では、正式に再結成の話しは出ていない。
なんとなく、みんな、このチームで、将棋を続けたいと思っていた、そんなように思う。いや、確信はない。少なくとも私はそう思っていたし、そう願っていた。
社団戦最終日を終えてから既に2か月近くが経過していた。
メンバーは、それぞれの場所に戻り、それぞれの生活を送っている。
平穏な暮らしだ。
人生には少しばかりのスリルが必要だ。
大きなスリルは要らない。でも、生活の中にちょっとしたアクセントが無ければ、とても窮屈することになる。
人は欲張りで、同時に怖がりでもある。
そして、社団戦はちょっとしたスリルであった。
将棋慣れしていない私たちにとっては、それはスリルなのである。
そんなことを噛みしめていた2か月間だったかもしれない。
だから、再開するのは自然の成り行き。
私たちは再び話し合った。
主将は、少し大人になっていた。
いや、私なんかよりも、そもそも大人なのかもしれない。
管を巻く大人たちにも配慮しつつ、自らの意思を伝えようとする少女は、主将然としていた。
そして、それは再開を高らかに宣言していることを意味していた。
私たちは話し合い、そして将棋を指した。
それは私たちの再びの一歩となった。
勝負の結果はわからない。
でも、私たちは後退してはならない。
それと同時に楽しまなければならない。
私たちにとって強くなるというのは命題であり、楽しく続けるというのが制約条件である。
なんとも矛盾する二軸なのかもしれない。
それでも、その答えを探しながら、あるいは自ら創造しながら前進していこう。
「みんなで楽しみながら 一緒に強くなる!」
これが今回のねこまどチームのスローガンである。
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